はじめに
私の実体験としてはNISAからスタートしました。資産形成の第一歩として、まずNISAを検討することをおすすめしますが、ご自身の状況に合わせて選んでください。
資産形成を始める際、NISAとiDeCoのどちらを優先すべきか悩む方は多いと思います。
自分自身も投資を始めた当初、この2つの制度の違いや使い分けに戸惑いました。

使い分け…そんな器用なことしないといけないの?

いえ、あくまでも「目的に沿って効率よく資産形成をするのであれば」の話です。不器用でどうにもならないのであれば使い分けなくてもよいですよ。ただし、どちらの制度も知っておいて損はないはずです。
この記事では、実体験をもとにNISAとiDeCoの違いと使い分けのポイントを、わかりやすく解説します。
NISAとiDeCoの基本的な違い
※2025年5月現在の話です。制度の変更などで記載内容が変更される場合があります
※投資にはリスクがあります。元本割れの可能性もあるため、ご自身のリスク許容度を考慮してください
NISAとは?
NISA(少額投資非課税制度)は、投資による利益に対して税金がかからない制度です。
2024年からは「新NISA」がスタートし、以下の2つの投資枠が設けられています。
- つみたて投資枠:年120万円まで(積立投資に適した商品限定)
- 成長投資枠:年240万円まで(個別株・ETF等も投資可能)
新NISAでは売却益・配当金・分配金が非課税(恒久化)され、より長期的な資産形成に適した制度となりました。
※配当金などは商品や設定によって課税対象となる場合もあります。
iDeCoとは?
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を自分で積み立てるための私的年金制度です。主な特徴は以下の通りです。
- 掛金が全額所得控除(→節税効果が大きい)
- 運用益が非課税
- 受け取り時にも退職所得控除・年金控除の対象
- 原則60歳まで引き出し不可(※最大のメリットでもありデメリット)
参考:SBI証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)で節税しながら年金作り
一言でまとめるなら?
自分が選んだ商品を「どの制度(=口座)」で運用するかの違いだけ。
つまり、NISAでもiDeCoでも、ほぼ同じ投資信託などを購入可能ですが、
「税制優遇の仕組み」や「引き出せるタイミング」が異なる、というのがポイントです。

NISAとiDeCoの主な違い
項目 | NISA(新NISA) | iDeCo(個人型確定拠出年金) |
---|---|---|
主な目的 | 資産形成・投資 | 老後資金の積立 |
税制メリット | 運用益が非課税 | 運用益が非課税+掛金が所得控除 |
引き出し | いつでも可能(非課税メリットを活かすには長期保有推奨) | 原則60歳まで引き出し不可 |
年齢制限 | 18歳以上 | 原則20歳~65歳(企業年金の有無で異なる) |
年間投資上限 | 成長投資枠:240万円、つみたて投資枠:120万円 | 職業により異なる |
向いている人 | 柔軟に資産形成したい人 | 老後に備えて確実に積み立てたい人 |
自分の選択と使い分け
私はつみたてNISAからスタートしました。
その理由は、資金の流動性を保ちつつ、投資の経験を積みたかったからです。
「もし合わなければ売却してやめればいい」と気軽に始められたのがNISAの魅力でした。
その後、収入が安定し、投資にも慣れてきたタイミングでiDeCoを開始。
節税効果を狙いつつ、老後資金をじっくり積み立てる目的で活用しています。
NISAとiDeCo、どちらを優先すべきか?
NISAを優先すべき人
- 投資初心者で、資金の流動性を重視したい人
- 所得控除の恩恵が少ない人
- 将来のライフイベント(住宅購入、教育費など)に備えたい人
iDeCoを優先すべき人
- 安定した収入があり、所得控除のメリットを最大限に活用したい人
- 老後資金を確実に積み立てたい人
- 長期的な資産形成を目指す人
NISAとiDeCoの併用は可能?
はい、併用は可能です。実際、自分は以下のように併用しています。
- NISA(月10万円):教育資金や生活予備費として
- iDeCo(月1.5万円):老後資金として
目的と期間を明確にし、適切に使い分けることで、効果的な資産形成が可能です。
おわりに
NISAとiDeCoは、どちらも資産形成において非常に強力な制度です。
違いを正しく理解し、ライフステージや目的に応じて使い分けることが成功の鍵になります。
まずはNISAで投資に慣れ、余裕が出てきたらiDeCoにもチャレンジしてみる。
これが、自分がたどった道でもあり、おすすめできるステップです。
この記事が、NISAとiDeCoの使い分けに悩む方の参考になれば嬉しいです!
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