はじめに
せっかく始めた資産運用。
でも、ネット証券や銀行の口座を使ううえで「セキュリティが心配…」という方も多いのではないでしょうか?
私は最近になり情報セキュリティに興味を持ち始めた人ですが、「基本的な対策」さえきちんと行えばリスクはかなり抑えられます。
この記事では、知識がない方でもすぐできるネット証券・ネット銀行のセキュリティ設定について、わかりやすく解説します。
2段階認証は必須!設定していない人はすぐにON
不正ログインを防ぐために、2段階認証(2FA)は最優先事項です。
多くのネット証券・銀行では、セキュリティ設定画面に2段階認証の項目が用意されています。必ず有効にしましょう。
2段階認証とは、ログイン時に「ID・パスワード」だけでなく、別の手段(例:SMSや認証アプリ)でもう一段階の確認を行う仕組みのことです。
例:楽天証券での2段階認証(SMS)
ID・パスワードが流出しても、SMSでの本人確認が追加されていれば、第三者がログインするのは困難になります。「ID・パスワード」よりも「ID・パスワード+SMS」でログインした方が、その人が“本人である”可能性は高まります!
関連キーワード: 多要素認証 / FIDO認証 / パスキー / SMS認証 / 音声認証 / 認証アプリ(Authenticator)
ログイン通知・取引通知は必ずオンに
不正アクセスにいち早く気づくためには、ログインや取引の通知機能を必ずONにしましょう。
- ログインがあったときにメール・アプリ通知が来る
- 注文や送金が実行されたときに通知が届く
これは不正アクセスを防ぐ機能ではなく、「異常にすぐ気づくための機能」です。
「あれ、こんな時間にログインした覚えがない…?」と思ったら、即座にパスワード変更&サポートへ連絡!
パスワードは「長くてユニーク」が基本!
ネット証券や銀行のパスワードは、以下のように設定しましょう。
- 12文字以上が理想
- 英数字・記号を組み合わせる
- 「誕生日+1234」「abcd0000」など推測されやすいものはNG
- 他サービスと絶対に使い回さない
- IDも変更可能なら独自のものに設定
パスワード管理アプリ(例:1Password、Bitwarden)を活用することで、複雑なパスワードでも無理なく運用できます。
攻撃者は、過去に流出したパスワードリストや辞書に載っている単語を使って機械的に攻撃を仕掛けてきます。
ユニークで長いパスワードなら、こうした攻撃を跳ね返せる確率が格段に上がります。
関連キーワード: ブルートフォース攻撃 / 辞書攻撃 / パスワードスプレー / Rockyou
同じパスワードを他のサービスで使いまわさない!
パスワードの「使い回し」は、絶対にやってはいけません。
たとえば、Amazonやメールと同じパスワードを証券口座で使っていた場合、どこか1つで漏洩しただけで資産まで狙われるリスクが高まります。
被害の“横展開”を防ぐためにも、それぞれのサービスごとにユニークなパスワードを設定してください。
- パスワード管理アプリを使う
- コアパスワード+サービス名などで工夫する(例:pA@114S$$w00rD514<;_SBI!)
利用端末のセキュリティも忘れずに
どれだけサービス側の設定を完璧にしても、自分のスマホやPCが脆弱だと意味がありません。
- OS・アプリ・ブラウザは常に最新版にアップデート
- ブラウザへのパスワード保存はリスクあり
- フリーWi-Fiや公衆端末ではログインしない(VPNなしは特に危険)
- セキュリティソフト・ウイルス対策ソフトを導入(WindowsならMicrosoft Defenderでも可)
不審なメール・SMSには注意!
「あなたの口座が凍結されました」
「本人確認が必要です」
「○○キャンペーンで5万円当たりました」
このようなフィッシング詐欺メールやSMSが急増しています。
本物そっくりな偽サイトに誘導されてログイン情報を盗まれる被害が多発しています。
フィッシング対策のポイント
- URLをクリックする前に正規ドメインか必ず確認
- よく使うサイトはブックマークからアクセス
- スマホアプリで利用している場合は、アプリ以外からのログインを避ける
「自分は騙されない」と思っている人こそ危険。相手は“だますプロ”です。
セキュリティ初心者が素人判断で太刀打ちできる相手ではありません。
アカウント乗っ取りに気づいたら?
被害が広がる前に、迅速に行動しましょう。
- ログイン履歴の確認
- パスワードの即変更
- カスタマーサポートへ連絡
- 必要であれば、警察や金融庁の相談窓口へ通報
おわりに
資産運用において、「増やす技術」と同じくらい「守る技術」も大切です。
投資で損するのは仕方がないかもしれませんが、
不正アクセスで損失が出た場合は悔やんでも悔やみきれません。
今回ご紹介した対策は、どれも初心者でも今日から実践できる基本的なセキュリティ設定です。
まだ設定していない項目がある方は、このあとすぐにチェックしてみてくださいね。
今後は、さらに踏み込んだ対策(例:ハードウェアトークンやFIDO対応など)についても解説記事を投稿していければと思っています。
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